2018/4/4@もりプロ研修
守口市立小学校の外国語活動支援員をNPO法人グラスルーツが派遣する「もりぐちプロジェクト」。
5年間支援員として英語活動に関わってきましたが、今年は担当校を持たずに研修のお手伝いをします。
今日は2018年度もりプロ研修の第1回目でした。
2020年度から小学校5・6年の英語が教科化されます。あと2年のうちに、担任の先生方が不安なく1人で英語の授業を担当できるように支援していきます。
文科省が打ち出した新しい教育指導要領のキモは「主体的・対話的で深い学び」。
これまでのような知識注入型の一斉授業ではなく、持っている知識を活用して協働的に学ぶ子どもを育てていく、という意味です。
(もりプロ研修資料より)
私たち教える側から見ると、ゴールが”Better Teacher”から”Better Learner”に変わるということになります。
つまり、先生が「いかに上手に教えるか」ではなく、こどもたちが「いかに上手な学び手になるか」という視点で指導するのです。
一斉指導の教育が染み込んだ私たちにとって、これは細胞レベルの一大変革です。
ECCジュニアはCLILというメソッドを用いてこの変革を乗り切ろうとしています。
(参考 http://primary.cliljapan.org/what-is-clil/)
CLIL(内容言語統合型学習)は、持っている知識を使って協働的に学ぶアクティブラーニングの方法ですが、実はそのもっと根底に必要なものが、もりプロの提案している「即興型学習」ではないかと私は考えています。
(もりプロ外活支援パンフより)
青山台教室でも取り入れている「即興型学習ゲーム」は、からだ、こころ、想像力をフルに使って、こどもの中から自発的にことばが出るしかけづくりをします。そこから生まれるものは「主体的な学び」です。
また、即興的なやりとりの中では、お友だちがどんな反応をするかによって自分の出かたも変わります。そのような双方向のコミュニケーションを通して、クラス全体の「対話的な学び」が進みます。
そして「すでにある知識」=「日本語」をよりどころとして、英語の音声や文法について考察する「メタ言語知識」を構築させ、「深い学び」へと導きます。
「英語の授業には即興性を盛り込んでください。」
文科省からの外国語活動への要望を、守口市教委の担当者から聞きました。
そもそも会話というのは即興的なものです。あらかじめわかっているセリフをお互いに言い合っても、それは会話とは呼べません。
相手がどう出るかわからない、だからこそ自分が思わぬ反応をしてしまうこともある、即興型学習ゲームはそのような意外性を楽しむ心を育てます。
そうして、自分の失敗も人の失敗も楽しみながら、自主的・協働的に英語学習に挑戦し続ける、強くしなやかなこどもが育ちます。
守口市だけでなく、全国の学校で即興型学習が取り入れられて、こどもたちが自由でチャレンジングな学び合いを楽しめるようになればと願います。
即興の世界では、こどもたちの普段見られない意外な面を発見します。からだ・こころ・想像力を使って多面的にことばを学習しながら、共に学ぶ仲間としても成長していってほしいです。